走行記-前編

10/2の中山道上りアタックで3度目の失敗。敗因は暑すぎ。昼間38度あった。中津川で暑くてとにかく冷たいものが食べたくて、なか卯で冷やしうどんと親子丼を食べる。まだ体力・気力はあったけど、中津川から馬籠宿、馬籠峠と登り、妻籠宿まで降りてきて、12時間経過時点で290km、全行程の半分。これから鳥居トンネル(奈良井宿)、塩尻峠、新和田トンネル、笠取峠と本格的な登りが始まる。残り半分をあと12時間では絶対達成できないと思い早々にリタイア。月内にもう少し涼しくなったら再度トライしようと決めた。翌週は大台ケ原へ行こうかと思ったが、ハードな練習ばかりを続けるのは息が詰まる。息抜きを兼ねて旅行気分でオレンジフェリーに乗って四国へ渡り、四国山地で山岳キャノボの練習をする。

10/23はTO(東京→大阪)向きの風で見送り、10/30は風は双方向達成できそうな穏やかさ、翌31日の朝は曇りで最低気温も低くなりすぎないようなので行くことにする。10/30朝3:00~4:00に出発すると決め、会社の近所のアパホテルを予約。自宅だと妻と子供と犬がいるのでゆっくり眠れない。当日20時に寝るつもりが大浴場でサウナに入ったりして結局21時就寝。これは6時間確保しないと、と目覚ましを3時にセット。普段の寝不足もあって1分以内に深い眠りに落ちるもふと目が覚めたら1時。これはアカンとベッドで目をつぶっていたら目覚ましが鳴ったので起床。最後の方は寝れたかわからないけど、朝ごはんを食べたら元気になったのでチェックアウトし会社に戻って出発準備。

コンビニでアンパンなどを買い、出発地点に向かう。最終空気圧チェックをし忘れたのを思い出していったん会社に戻る。自宅で空気を入れた時は6.5気圧だったのに会社の空気入れでは7気圧ある。疑心暗鬼になりながらも少し空気を抜く。空気圧が高すぎると転がり抵抗が大きくなるので。チューブレスタイヤは多少空気圧が低くてもリム打ちパンクの心配がない。結局梅田新道の道路元標についたら4時25分。4時半ちょうどまで待つのも面倒なので、Googleの共有をオンにしてTwitterに発走宣言し、4時27分、信号が青になったタイミングでスタートする

スタートしてすぐの梅新東交差点を左折。ここは左折可なので、中山道キャノボは梅田新道の信号が赤になる寸前に出発した方が曲がってからの信号を待たずに済むが、すっかり忘れていた。まぁ淀川CRまでは慌てずに行こう。天六の交差点は2本並列してるので、信号が赤なら歩道を渡り左折、青なら直進して1本目を左折するのが良い。今回は青になる寸前だったので信号を待って直進し左折。特に問題なく毛馬こうもんの先から桜宮高の横を通り淀川CRに入る。まだ空も白み始めていない真っ暗な世界。なのに散歩してる人が時々いてびっくり。老人朝早すぎるやろ、でも自分もその一人か。綺麗な三日月が出ている。前の中山道TOの時は琵琶湖近くの道で満月を振り返り振り返り走ったのを思い出す。こうやって月を見ながら走れるのは幸先がいい、と思う。

パワーを170w~190wの間にするように進む。巡航速度は30~35km/h、パワーと速度を考えると風はおそらくニュートラルかやや向かい風。空が少し明るくなり、煙突の煙がまっすぐに上がってるのが見える。考え事をしてると柵が。こんな所に柵あったっけ?と思いサイコンの地図を見ると京阪本通り。50mくらい手前の畦道を通って高架下をくぐらなければならない。少し戻って自転車を押して畦道に入る。高架下は大きな四角いブロック型のコンクリートで、多分平気な人は乗って走れるだろうけど、無理せず押して通る。出発してはじめて自転車の人に会い、おはようございます、と挨拶。名神高速の側道を走りR1に合流、逢坂の関を越え琵琶湖沿いに入る。このあたりで最初のチョコレートパンを取り出し食べ始める。大津市は信号が多い。走り出したら次の信号が赤になるので苛々するが、市街地の信号峠は仕方がない。近江大橋の水平になったあたりからスピードが出だす。ペダリングの目安にはサイコンのパワー計しか見ないので、スピードの上がり下がりは地形と風次第だが、なぜか琵琶湖沿いはスピードが乗る。歩行者信号が点滅しはじめると行けそうならダッシュ、無理そうなら足を止めるが、歩行者信号の赤から本信号の黄色までが妙に長い所があり、都度頑張っておかないと後悔する。体力を使いすぎないように注意しながら頑張るが、それでも間に合わなかったら、「信号のバカやろ~」などと叫ぶ。野洲のあたりでR8に合流。R8の手前には「新中山道」や「旧中山道」と表記された道がある。R8はやはりトラックが多い。道幅もあまり広くないので、抜かすのも大変なんやろな。なんだか申し訳ない。今回はビワイチの人と全然会わない。前回は沢山いたのに。もうシーズンオフかな?

関ケ原はそれほど高度があるわけではなく、また関ケ原駅よりだいぶ手前に峠があるので、あまり登った感も巡行速度の低下もなく通過できる。関ケ原の先から関ケ原バイパスへ入る左折の手間、斜めに旧中山道を通ると信号が1つ助かるが、前回通ったら数メートル毎に凸凹のつけられた道で走りにくくて仕方がなかった。今回は直進して信号を待つ。揖斐川を越え、旧中山道を通って美江寺宿の美江神社の前を通過する。所処に厨子二階の建物が残り、街道筋であることをうかがわせる。明治以降に建て替えられた家も同じ様式のまま新築するのは、家を建てるときに前に住んでいたのと同じような間取りにするのと同じく、住んでる人には使い勝手がいいんだろうな。そんな事を思いながら走る。

距離やスピードを求めるならもっといいコースもあるのだろうけど、中山道キャノボはかなり趣味性が高く、なるべくなら昔の人が辿った旧街道を通りたい。東海道が距離を切り詰め、いかに短い時間で達成できるかを求める「引き算」のコース取りなら、中山道はフィジカルの限界、おそらく24時間25km/h平均でMAX600km、その中で通りたい道を加えていく「足し算」のコース取りだと思う。長良川を河渡橋で渡り岐阜市に入る。ここは河渡の渡し(ごうどのわたし)で賑わった宿場町。とてもいい天気で、橋の上から川の白石と、川幅の半分くらいの水の流れが見える。一生に一度できるかできないかの旅に出て、渡しをわくわくしながら待つ人の気持ちや、今日の仕事も大変やったわ、と家族の元でくつろぐ渡しの人足に思いを馳せる。こうして気ままに何度も旅ができるのは、本当にいい時代になったものだ。